イサベラ

画像

場所はフィリピン・パラワン島北部に点在する島の一つで周囲4kmの小さなイサベラ・リゾート。眩しいほどの透き通った海は緑のサンゴ礁に色鮮やかな魚達の楽園。ハワイやグァムのような派手な建物やショッピングセンターは無い南の国の静かな島。青い海に映える真っ白な水上コテージが30棟あるだけ。コテージには一応ミニバーとバスは整い、外国人観光客が主に利用している。多くはヨーロッパから来る人たちだ。コテージの窓の下にはバルコニーがあり、すぐ下にサンゴと熱帯魚が群がっている。そこからダイブし、海中散策もできる。

白い砂浜はパウダーのようなサンゴ砂で熱帯の強烈な光の下でも熱くならない。ビーチを歩くと心地よい。足が喜ぶ。歩き疲れたら椰子の木陰で休憩。音は無い。静かに打ち寄せる波の音と時々魚が跳ねる音。そしてリゾートの背後に迫る小高い山から珍しい鳥の鳴き声がかすかに聞こえるくらい。耳に優しい。ブーゲンビリアやハイビスカス、名前も知らない鮮やかな花が咲き乱れ、甘い香りが辺りに漂う。極彩色の蝶も舞っている。

ここでは日常の忙しさや喧騒から離れて、ゆっくりした時の流れを味わう。忘れていた自然の美しさに改めて感動し、人も自然の一部であり自然と一体であることを感じさせてくれる。訪れる人は優しい顔になっている。そして自分の辿ってきた人生や家族、友達、恋人のこと、将来のことに想いを馳せる。太陽が沈む時、水平線に黄金の帯が広がり、旅行者の胸を感動の極みへと誘ってくれる。熱帯の夕陽はこの上なく美しい。椰子の木の夕陽を浴びて輝いている面と陰になっている黒い面とのコントラストが印象的である。

既にビーチには松明が灯され、食欲をそそる匂いが漂ってくる。島に1カ所しかない屋外ダイニングスペースに旅行者が集う。子供も老人も、若い人も疲れた中年も、ここでは皆にこやかな顔をしてお皿を手に、思い思い好みの料理に手をのばす。リゾートスタッフの心づくしのもてなしだ。豚の丸焼きに豪快なロブスター(ゴシキエビ)の刺身、ビーフやシーフードのバーベキュー、変ったところではシャコガイのサラダや海ぶどうもある。トロピカルフルーツは10種類以上。生ジュースにカクテルをいただきながら、ゆっくり味わう。いつの間にかムーディーなギターの生演奏が始まる。カサコソ何か足元で音がする。ヤドカリがご馳走のおこぼれを頂戴しにきたのだ。

食事を終えた人はコテージへ帰る人、そのまま海岸を散歩する人、生演奏に聞き惚れている人、様々だ。でもお勧めはコテージへ帰る途中から山へ登る通路があり、そこを登ったところにある見晴らしの良い崖の上にあるバーだ。ここは石造りの小さなカウンターがあるだけで、客が座る木の椅子と小さなテーブルが屋外に少しあるだけ。キャンドルの灯だけが頼りでムード満点。ムーンライトと瞬く満天の星空。それに頬を撫でていく涼しい風。昼間咲き乱れていた花々の残り香をかすかに乗せてくる。何も言うことはない。生きていて良かったと実感できるシチュエーションである。人生を語る人。愛を語る恋人。一人で海を眺めている人。いろいろな人がいる。

ここには時計は要らない。日の出と共に明るい日差しがコテージを包み、自然に目が覚めるからだ。驚いたことにコテージの扉の前に朝摘みされた蘭の花が一輪飾られている。さあ、また一日がゆっくり動き出す。今日がいつだったか思い出す気はなくなっている。

今まで海外を随分訪れましたが、ここは私が最も気に入った場所の一つです。フィリピンの首都マニラからセスナ機で約2時間30分。時が止まり、一瞬日常を忘れ、リフレッシュするのに最高の場所です。
画像

画像

画像

画像

画像

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック