タウイタウイ島(フィリピン)

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タウイタウイ島は約7,000の島から成るフィリピンの最も南西に位置する島で一つの州となっている。カトリック教徒が多い首都マニラがあるルソン島に対してフィリピン南部のミンダナオはイスラム教徒が多く、タウイタウイ島もミンダナオからマレイシアのサバ州(ボルネオ島の一部)へ伸びる島群のひとつであるため、イスラム教徒の島である。ここはフィリピンの行政の中心であるマニラにいる人に言わせれば“フィリピンのバックドア”と呼ばれている。勿論表玄関はマニラで、それに比べて南のイスラム教勢力が強い出入口という意味である。人の交流と共に武器や麻薬などが入ってくる厄介な場所という皮肉もこめられている。確かにミンダナオには現在もなお反政府武装勢力であるモロイスラム解放戦線(MILF)が存在し、過激なアブサヤフもホロ島を拠点に活動している。最大の反政府勢力であったモロ民族解放戦線(MNLF)は1996年当時はまだ爆弾テロなどを仕掛けていたが、その後政府と和平合意し、2008年現在は残る2つの勢力が様々な事件や国軍との衝突を起こしている。

ミンダナオ島から南西にバシラン島、ホロ島、タウイタウイ島と3つの大きな島が伸びているが、この海域は海賊が多く出現し、航行する船舶が襲撃され、外国人が誘拐される事件が頻繁に起こっていた。海賊というのはおそらくアブサヤフのメンバーで、武装したスピードボートで襲撃してくるらしい。誘拐はその殆どが身代金目的で、支払われた身代金は彼らの資金源となる。殺傷されることも多いが身代金が支払われると開放されることが多いと聞く。どちらの勢力もミンダナオにイスラム国家を樹立するというのが彼らの究極の目的だ。

タウイタウイ島は3つの島の中では比較的安全とは言われていたが、周辺海域で海賊に襲撃される危険性は無いとは言えないので、写真のようにフィリピン陸軍兵士と一緒に上陸した。かなりものものしい装備であり、逆に目立って狙撃されないか心配はあった。島自体は南国の静かな島であり、サンゴがよく発達して綺麗なのであるが、同じフィリピンとは思えないほどここの島の人の暮らしは大変そうだった。家屋も写真のとおり粗末なもので、集まった人々も栄養状態に問題があるのか、一見して様々の病気の症状と分かる人が多かった。ここには援助も届いていない。ルソン島やセブ島をはじめとして主要なフィリピンの島々は明らかにかなりの速度で発展しているのに、ここは開発から取り残されていた。フィリピン政府の政策や方針も影響しているのだろう。当時明らかにフィリピン中央政府はミンダナオを中心としたイスラム勢力が強い南部フィリピンにはあまり干渉していなかった。宗教の違いは実に複雑な社会、政策上の問題をもたらす。一人の外国人として私はミンダナオとその周辺のイスラム社会は全く別の国家になった方が良いのではないかと感じた。そうすればイスラム国家間の支援に入り、民生は安定するだろうと思った。
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