休日のオフィス

休日のオフィスは静かでいい。誰もいない部屋で集中できる。余計な電話もかかってこないし、来客もない。会社の前の道を行く車も人も少ないので雑音もない。平和な気持ちで平日にやり残した仕事や、自分が抱えている仕事に専念できる。

休日に会社に来るなどということは、若かった頃は考えられないことだった。日頃できないこと、やりたいことを週末の時間を使って思いっきりやった。何者にも束縛されずに自由な意思で行動した。もうその時代は終わった。今はいやおう無しに休日出勤をしているのが正直なところではあるが、自宅にいても特別なことをするわけではなく、静かなオフィスに来ると能率が上がるので、たまには良いと思えるようになった。今は時間は自分の思うようにはならない。家族がいて、仕事量は増えているのだから。考えてみれば当たり前のことなのだが。

休日に出勤する時は朝のラッシュを気にする必要がないところも嬉しい。背広も着なくて良い。ジーパンとジャンパーだけ。これが無いだけでも足取りは軽く、ルンルン気分だ。いかに平日の通勤ラッシュと烏みたいな背広姿がストレスになっているか感じることができる。うまくいけば電車の座席に座る幸運にも恵まれる。(鉄道会社の人、これは痛烈な皮肉であることをお分かりいただきたく。)

今日もこれで終わってオフィスを出ようと思ったところに、突然ピンポンと鳴った。土曜日の夜に誰が来たのか?一瞬静寂がかき乱され、ハッとしてインターフォンをとると、宅配便の業者だった。お互い休日に働いてご苦労さん、と無言の慰めあいをするのだった。

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