遅い春

4月2日、ようやく家の前にある桜並木の桜が開花した。私が世田谷に住んでからの19年間でこんなに桜の開花が遅かったのは初めてである。早い年は3月上旬には開花していたので今年は1カ月も遅れた。福島に暮らしていた頃、丁度学校の入学式のシーズンに桜が満開であった。新たな人生の門出を満開の桜が祝ってくれているようで、子供心にも桜の花は眩しかったのを思い出す。東京では卒業式少し前に満開になる年が多い。だからこちらの子供たちには桜は卒業シーズンの風物と映っていることだろう。

桜ばかりではない。庭のラッパ水仙も3月も20日を過ぎた頃から花が開いた。庭にある草花の中でこの花は毎年最も早く春の訪れを告げる。例年2月中下旬のまだ寒い頃に開花していたので、この花が開くのを見ると春が来たことをからだで感じ嬉しかったものだ。蕗の薹もようやく顔を出した。これもひと月遅い。

それにしてもこれらの植物はなんと見事に気温や気候に正直に反応していることだろうか。どれか一つだけ飛び出すことはなく、庭の中も外もすべての生命が歩調を揃えて春を知らせる。夏もひと月遅れるのだろうか。蝉が鳴きだすのは8月に入ってからだろうか。などと思いを巡らせても、私はまた異国にいるであろうから、それを肌で感じることはできない。もう何年もこのようなパターンで私の人生は閃光のように走り抜け、春先の日本と次に気がつけば正月の日本。せっかく日本人に生まれたのだから、四季折々の風情を眺めて暮らしたい。私もそんな年齢になった。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック