家族の絆が生んだキャビア

友人から試食用のキャビアが届いた。彼は2003年までルーマニアのドナウデルタに生息するチョウザメの保護、増殖の研究者であったが、2004年家族と共にカナダへ移住。北東部のニューブルンスビック州の大学の教職に就いた後チョウザメ養殖場を立ち上げ、家族経営で成功した。このキャビアはウミチョウザメ(英名:Shortnose sturgeon) Acipenser brevirostrumというカナダ、米国東北部の湖沼、河川に生息する在来種で、ワシントン条約(CITES)の付属書1に記載され厳しく漁獲が制限されている保護種である。一般にチョウザメは長命で50-60年生きると言われている。欧米では肉も珍重され取引の対象とされているが、卵(キャビア)を持つまでに7-9年かかるので労力とコストがかかる。キャビアを収穫した後はお腹を縫合し、再生産に使う。キャビアは4℃以下の要冷で約2カ月の賞味期間。味はやはり格別!それにしても友人の並外れたタフネスさと努力には頭が下がる思いである。カナダへ移住を決意した時にはカナダに特別なコネがあった訳ではなく、移住者に寛容な国だからという理由で、レストランで働いてみようかという程度の構想しか持っていなかったのだから。1989年にチャウシェスク政権が崩壊、社会主義が終焉を迎えた後もルーマニアは混乱が続き、2000年になっても国家財政も国民の生活も苦しかった。大学教員であった彼の待遇の問題から将来展望を見いだせず、移住を決意したのであったが、無事新天地でチョウザメ養殖のパイオニアになったことは実に喜ばしいことで私にとっても嬉しい。養殖場を造成するのに土地を買い、家族で協力し試行錯誤で2005年養殖を開始し、苦節10年ようやくキャビアができてこれからのビジネス展開が楽しみである。
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