台風”一禍”

 非常に勢力の強い台風15号が突然関東地方を襲った。中心気圧965Hpという大きな台風であったが関東上陸を知ったのはその前日のことで慌てた。急いで雨戸を閉め警戒すると同時に翌朝通勤の足が乱れることを予想し、会社の皆へメール配信した。台風が通過し交通機関が動いてからの出勤とすることで良いように。しかし一夜明けてニュースをつけると首都圏の公共交通機関は軒並み停止したままか、一部動いていても大混雑で酷く遅延していた。私の自宅の最寄り駅がある私鉄は午前8時頃動き出したとの情報が入ったため駅へ行ってみた。入場制限のため駅の外から長蛇の列が続いていたがやむを得ず並んで駅に入り、ノロノロ到着する電車を待ったがどの電車も蟻の這い出る隙間もないほど混雑しており、一人二人がかろうじて駅員に押し込まれて電車に入れる状態がずっと続いた。1時間ほど大混雑の駅で電車に乗れず待っていたが、ついに諦めた。暑さと湿気でバテがきた。入場のため押し寄せる人々の間を縫うようにして駅から出るのも一苦労。駅から少し離れた所にあるバス停から別の私鉄沿線の駅までバスに乗り、その私鉄駅から行こうと思ったのだが、バスは満員。公共交通機関が頼れないということで自家用車で出勤する人が多いためか道路は大渋滞でバスは進まず、通常は20分で行く駅まで50分かかってその駅へ到着。ようやく電車に乗れるかと思ったが甘かった。こちらの沿線も同様で駅の中へ向かう長蛇の列。再びバスに乗り元来た駅まで引き返した。この時すでに時計は正午を過ぎていた。在宅勤務にしたかったが、この日は会社で業務の引継ぎを行う必要があったため、遅くなっても出社する必要があったのだ。
 次の手は・・駅から徒歩10分程度の所にある別のバス会社のバス停へ向かった。このバスでJR沿線の駅まで行くことができる。しかし・・ここもバスに乗る人の長蛇の列。八方塞りとはこのことだ。朝からこれほど長時間行ったり来たりしているのにタクシーの姿が見えない。道路混雑で営業していないのか?とうとう存在すら知らなかったバス路線を使い大回りで地下鉄の駅まで行く方法を見つけた。幸い、始発のバス停で存在自体をあまり知られていないためだろうか、割合少人数の乗客で座ることができた。やれやれと思ったのはほんの3分程度。次のバス停からものすごい人数が乗車し忽ち超満員。気の毒にも一時間に3本しかないそのバスは途中のバス停を満員通過で地下鉄の駅まで動いた。地下鉄はその時点で少しの遅れだけで動いていた。台風が通過してから10時間が経過していた。
 午後2時40分ようやく出社できた。へとへとだった。改めて思った。人口過密地帯である首都圏の災害時の脆弱さを身に染みて感じた。人口がいかに多すぎることか。災害が起こると移動が極端に制約を受け、これだけの人が食料や基本的な生活必需品を一斉に求めたら忽ちものがなくなる。実際コンビニに品物を納品する車が道路網麻痺のため来られなくなり、長時間コンビニの棚は空に近い状態であった。これだけ多くの人が人口減少に悩む地方へ移住できたら、首都圏も地方も双方にとって良いはずだが。日本の都市と地方の人口の偏りは信じられないくらい大きなものとなっており、本来政治家の腕の振るいどころであるはずだ。
 台風15号が通過して一週間以上が経過した今日もなお、千葉県では7万世帯以上で停電、1万5世帯で断水が続いている状態で人々の生活に深刻な影響が出ている。

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