忘年会

日本には何故「忘年会」という習慣があるのだろう。普段から顔を合せている職場の人達との間で何故年末の忙しいときに飲みたがるのだろう。よく考えてみれば非常に不思議な習慣だ。12月は週末でなくても飲食店は満杯。今年は不景気だと言われているが、忘年会は花盛りである。せめて不景気な今年一年を気持ち良く忘れて、新たな気持ちで来年を迎えようという気持ちの表れであるのか。

職場の同僚と懇親を深めるのであれば、普段から気軽に飲食を共にしていれば良いだろう。しかし現実には日頃顔を合せている人以外にも、滅多に顔を合せない人も年末になると“親交を深めよう”という気持ちになるのか、スケジュール表に次々と忘年会の予定を書き入れていく。私自身今年の12月は週2-3回のハイペースで進んでおり、既にからだは悲鳴をあげている。気の置けない仲間との楽しい飲食は良いのであるが、そうでない儀礼的なものはここ数年は辛い。

不思議なことに、同じ酒量でも楽しい飲食であれば時間が経つのも忘れ、いい気分であり、翌日も爽やかなのであるが、儀礼的飲み会では悪酔いすることが多く、翌日は決まって二日酔いになる。二日酔いの日には“二度と酒は見たくない”と思うのだが、状態が収まるとまた飲んでしまうから悪循環に陥る。きっと根っから“酒好き”なのだろうと思う。

諸外国には日本の忘年会に該当するような習慣は無いように思う。せいぜい家庭か、友人同志でクリスマスパーティーか。イスラム教国では飲酒自体がご法度なのであるから、あり得ない。このところ頻繁に訪れているカンボジアは仏教国だが、やはり忘年会などという特別なものはない。年末年始も日本の正月に相当するようなまとまった休日は無く、大晦日も通常通り営業、元日だけ休みで1月2日から平常どおりである。そのせいか、“行く年来る年“という価値観念があまり意識されていないのかも知れない。

日本は12月は一年の総決算。年末年始休暇に入る前に一年を振り返り、来る年を新たな気持ちで迎えようとする観念が強いような気がする。今街中では歳末大売出しのバナーがこの不景気の中で少し寂しくゆれている。

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