テーマ:思い出

夢の跡

ここには昔我が家が建っていた。小学校の5年生から中学2年の途中まで3年半程度であったが、ここで暮らした。今思えばここに私の原点があり、すべてがあった。庭には父が造った小さな池があった。4kmもの学校からの帰り道、道端の小川や田んぼで捕った魚を持ち帰ってきてその池に放した。フナ、ハヤ、ドジョウ、コイなどがいた。金魚を買ってきては同じ池に放…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

フィリピン

明日フィリピンへ向かう。仕事で約3週間滞在することになる。1995年から1998年まで3年間暮らしていた国なので、本来であれば気持ちも昂るところであるが、仕事の性格上全く余裕がない。98年に帰国してからは一度数日間の短期訪問があっただけで、実に久しぶりの渡航となる。駐在期間中は手つかずの自然が残っている珊瑚礁の海を訪れた楽しい思い出もあ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

いのち

ベナンには私の知人がいるはずだった。まだ私が政府系の機関に勤務していた1994年に日本に来て水産養殖について研修を受けた一人であった。エディ・マーフィと瓜二つだった彼はユーモアあふれる人でいつも人を笑わせてくれる明るい人であった。思い出す。当時9カ国から代表を呼び4カ月近い期間の研修コースを運営していた。特にサウジアラビアからきた人とベ…
トラックバック:0
コメント:1

続きを読むread more

ふるさとの笑顔

どんなに辛い事態であっても、そこに暮らす人々は諦めてはいない。生きることに一生懸命だし、喜びを見出そうと頑張っている。私の昔の友人たちも恩師も原発事故後の風評被害や心配される大気や土壌の汚染に悩まされながらも、逞しく大地に根を張って今を生きている。その姿は昔と変わらない。 40年近くが経っているのに、時の隔たりは問題ではなかった。…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

ふるさとは待っていた

北へ旅立った。およそ10年ぶりの帰省だった。北上するにつれ緑が濃くなっていく。田んぼの鮮やかな若緑色が目に優しい。どの緑も生き生きと躍動して私の前に広がっている。宇都宮を過ぎると、山と森が私を誘う。もっと北へ、と。山々を越える。さらに北へ、と。杉の木立の一つ一つが懐かしい。 昔からある大きな屋根の農家が数軒見えてくる。私の心は何十…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

遠い夏の日の思い出

朝6時30分のラジオ体操を終えると、友達と近くの山の中へ入った。黄色のビニール製のヒモがついた緑色の虫かごを首からぶら下げて。太いクヌギの木の樹液が染み出た箇所に少し赤みがかった光沢を放つ大きな昆虫がいる。ノコギリクワガタだ。見事なまでの大きな角が美しい曲線を描いている。虫に触る手が震える。感動して、感動して友達と視線を合わせる。よし、…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

バタバタ

なんとも懐かしい車を発見した。マツダのオート三輪である。子供の頃、このトラックは沢山道路を走っていた。バタバタ・・という独特のエンジン音を響かせて疾走していた。東京からまっすぐ東北地方を縦貫する国道4号線をこのトラックは沢山の人の希望を乗せて走っていたのだ。最近では滅多に姿を見なくなった。写真のトラックもナンバープレートを外されているの…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

もし疲れたら

もし疲れたら、「疲れたよ。」と言った方が良い。もうどうにもならないと思ったら、「もう嫌だ。」と言った方が勝ちである。自分を守ることにもなるし、周りにいる人に対するサインにもなる。無理を押して辛抱を続けると、健康や精神衛生に悪い影響が出る。愚痴も良い。愚痴が言えるうちは心がまだ闘っている証拠。仲間と愚痴って、食べて飲んでしてスッキリしよう…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

時計とドライヤー

私の部屋の壁掛け時計は止まったままである。もう何年もそのままなので、時計が動いていた時のことを覚えていない。埃をかぶり憂いを帯びた表情をしている。丁度ベッドに横たわると仰向けの状態で視界の中心にその時計がくる。電池を取り替えれば動くと思うのだが、何故かそのままにしてある。時が過ぎ行くのが早いので、時を止めたいという願いがそうさせている。…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

鐘が鳴る

10日ほど前から私の中で鐘の音が鳴り響いている。ベルリオーズの「幻想交響曲」で聞こえてくる静かな、しかし心に沁みる鐘の音である。昼間仕事をしているときは何事もないが、帰宅し寝床につくと鳴り出すのである。時を刻む鐘の音。同じリズムで最初は小さく、徐々に大きくなっていく。 何のために鳴る鐘であろうか。目を閉じ耳を澄ませばそれは本当に美…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

大切な時

夜行便で帰国するといつもかなり消耗する。普段でも不眠症であるから狭い飛行機の座席ではまず眠ることがないためである。成田空港到着時の気温は摂氏2度。ミャンマーとの気温差は30度近い。 帰宅すると誰もいなかった。出張中は鍵を失くさないようにカバンの奥深くにしまいこんでいる。それを探すのは一苦労だ。ようやく家に入り、荷物を降ろすとどっと…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

部屋の電気を消し、一本の蝋燭に灯をつけた。今夜の夜想曲はシベリウスの交響詩「フィンランディア」である。ほの暗い部屋に灯る蝋燭の炎はかずかに揺れ、神秘的な光の空間を作り出す。私の影が静かな壁にじっとしている。 一点の炎を見つめていると、過去の記憶が鮮明に甦り、また現在の出来事がその炎に吸い込まれていく。一瞬炎の中で過去と現在とが混然…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

焼き芋事件

父が他界して6年になる。今年1月に大阪へ行ったとき、弟が古い写真を出してきた。私がまだ子供であった頃、両親や兄弟で旅行をしていたときなどの懐かしい写真だ。子供の頃は福島に住んでいたので、東北地方各地の写真が多い。郡山の家の写真もあり、よく遊んだ庭や近所の風景も写っていた。やや黄色く変色しているので、年代を感じる。あの頃は本当に家族や友達…
トラックバック:0
コメント:1

続きを読むread more