白ロシア共和国

「白ロシア共和国」、私が中学生、高校生であった頃の社会科の地図帳にはそう記されていたのを覚えている。ベラルーシという国は旧ソビエト連邦を構成していた自治共和国の一つであったが、ソ連邦崩壊と共に独立し、独自の社会経済体制をとってきた。ルカシェンコ大統領の強固な政治指導体制の下、ロシアとの経済面での結びつきが強く、他のヨーロッパ諸国から一線を画した歩みをとってきた。ロシアとも貿易や外交をめぐっては実はかなり軋轢があるようだが。欧州最後の独裁体制とまで言われ、米国やEUから経済制裁を受けているのだが、実際に訪れてみると街並みや道路、車や商店街など何を見ても豊かさを感じる。
首都ミンスクの街中を走る道路は幅広く、車はいくらでもスピードを出せそうな感じであるが、道路を横断しようとする歩行者がいるとかなり手前で必ず停止してくれる。これは驚きであった。日本や他の欧州諸国でもこれほど徹底している所は少ないと感じた。運転手の人間性、つまりは心の豊かさなのだろうか、と思った。マーケットへ足を運んでも、肉、魚の売り場はとても衛生的で、臭いがしない。床にも残渣や廃液などは落ちていないし、バックヤードの動線もしっかりしていて、人と荷の動きが清潔感を持っている。ホテル、路上を行き交う人々、列車の乗客などなどこちらが何か尋ねると、とても親切に教えてくれる。タクシーにもすべて料金メーターがついており、安心して利用できる。外国人が初めて訪れる国としてはとても居心地良さを感じた。この物心両面の豊かさはどこからくるものだろうか。
そうベラルーシ人に話すととても喜んでくれる。彼らは言う。ベラルーシという国は他国からあまり知られていないし、多くはない外国人に褒められると嬉しいと。しかし中にはロシアと同じように見られることに抵抗感を示す人も多いようだ。私が話をした若い男性は、ベラルーシという国の名前は「白いロシア」だが、400年前はリトアニア人の国であったと。その後ロシアに征服され従属国のようになったので、ロシアと一緒に見られるのは心外だと言っていた。ベラルーシでは日本に好意を持っている人が多いことも意外であった。実際に道路を走る車は日本車が多かった。タクシーの運転手は20万キロ以上走っているトヨタ車を自慢している。2011年3月11日の東日本大震災とそれが原因で発生した福島の原発事故のこともよく知っている。チェルノブイリ原発事故が発生したのはベラルーシであったこともあるのだが、会う人会う人、皆福島のことを心配してくれている。ベラルーシの女性が何故か日本人と結婚を望む人が多いという話も聞いた。
日本ではあまり馴染みがない国だと思っていた私には新鮮な驚きと発見が多かった。
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